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経営者が踏ん張るために。大切なのは「資金」だけではなく「心を続けること」

2020年6月15日


未曾有の事態を引き起こした新型コロナウイルス。緊急事態宣言は解除されたものの、経済の混乱は長期化する可能性があります。その中で経営者が踏ん張るためには「資金繰り」も大切ですが、それと同時に「経営マインド」を確立することも、喫緊の課題であります。

そこで今回は、コロナ不況を乗り切るためのマインド及び、コロナ終息後にも役立つ「経営マインド」についてご説明します。

経営マインドとは?

マインドは、日本語では心・精神のことを指します。今回のコロナ不況のように、予測できない状況下で経営を継続していくには、へこたれない心・精神=マインドが必須です。私はそのような「へこたれずに経営を続けていく精神」を、「経営マインド」と呼称しています。

経営マインドを作るには、特別な才能はいりません。必要なのは、ご自身と向き合うこと。そこで以下で、経営マインドの作り方をご紹介します。

コロナ不況を乗り切る「へこたれない経営マインド」の作り方

1.本心に向き合ったうえで、建設的な思考を意識する(=内観)



まずは今、自分がどんな恐怖を感じていて・何に違和感を覚えているか、 心の声に耳を傾けます。その際、判断はせずに自己対話していきましょう。そうすると、自分が潜在的にしている「不安に傾いた思考」が浮き彫りになってきます。

その思考の癖に気がついたら、次はそれらをできる限り建設的に考えていきましょう。そうすると、多少の失敗を恐れないへこたれないマインドができていき、業界の常識に捉われない柔軟な経営ができるようになります。 

【プロセス】

  1. 抱えている思いを文字にして、客観的に観る
  2. なぜそう思うのかを自分に問う
  3. 自分の思いに共感して、応援しながら建設的に考えていく
  4. へこたれない経営マインドができるようになり、経営を前進させるアイディアが生まれる

コロナ渦での経営の悩みを例に、プロセスを見てみましょう。

【例】

  1. 事業を継続できない恐怖(抱えている思いを拾う)
  2. 業績が改善せず資金が底をつくから(なぜそう思うのかを自分に問う)
  3. 業績を改善する工夫・資金が底をつかない工夫を考える(自分の思いに共感して、応援しながら建設的に考えていく)
  4. 他業種での成功例から、今この状況でできる新たな試みを検討してみる。資金繰りは、融資や給付金を最大限に利用する(へこたれない経営マインドができるようになり、経営を前進させるアイディアが生まれる)

なお、自分の内側を静観すると、前頭葉が活性化されます。そうすると、不安・うつ・ストレス感情を抑制される効果もあると言われています。さらに直観力が鍛えられ、決断力・判断力・行動力も高まるという声もあります。

2.執着を手放す


思考の執着を取り払うことも、経営マインドの形成には重要です。
何かに執着をすると、「足りないからもっと」という、不足の補充に傾倒してしまう原因になります。不足を補うことばかりをしていると、業績は前向きに改善しないでしょう。また不足点にばかり目が行ってしまうと、不安が増え続け、挙句の果てには、心の環境破壊を起こしてしまうケースも。へこたれない精神とは逆を行ってしまうのです。

例えば「完璧以外は許さない」、という極端な思考への執着。これは「及第点を下げ、伸びしろを認めていく」などの思考の切り替えで、手放していきましょう。執着から解き放たれると、自分に厳しい「エゴ」的経営から、時代の流れに沿った自分に優しい「エコ」的経営へ移行できます。

その結果、不健康な精神負担が軽減され、心が前向きに強くなっていくでしょう。

コロナ終息後にも役立つ経営マインド

1.視野を拡げて違う角度から捉える

何かを失った時には、そこしか見えていないけれど、同時に必ず何かを得ています。全ては陰と陽のワンセット。例えば、「コロナのせいで」と、失ったものについて意識が集中している自分に気づいたら、あえて「コロナのおかげで」得たものを見つける視点を持つと安心感が増えます。

また失ったものからも、新たなヒントやアイディアを、生み出すことができます。今をどう捉え・活かしていくかが、今後の経営マインドには必要となります。

2.柔らかな強さを身につける

コロナ禍だけではなく、戦争や天変地異など、どんな状況下においても自分を柔軟に変化させていく力が、今後は最も重要となってきます。「上善如水(※)」という言葉が示すようなマインドが、求められているのです。

謙虚に、人と争うこともなく、普段は腰を低く柔らかく、どんな形にも合わせていける。でも、然るべき時には、岩をも砕くほどの強さを持つ──そんな経営者達が、コロナ終息後の経済の復興を、支えていくのでしょう。

※上善水の如し(じょうぜんみずのごとし)
「あらゆるものに利益をあたえながらも、争わずに器に従って形を変え、自らは低い位置に身を置く」という水の性質を、最高の善だと例えた諺。

キーワード: フリーランス, 事業主, 健康

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公認心理師
山田 紀子さん (紀凛株式会社)
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